猫がよくする行動の一つに「爪とぎ」があります。しかし何故、猫達は爪とぎをするのでしょう。なんとなく?手持ち無沙汰で?…もしかしたらそんな事もあるかもしれませんが、理由も存在するようです。
- 古い爪を剥がして、新しい爪にする
- 肉球から出る臭いを付けてマーキングをする
- 気分の切り替えやストレス発散にガリガリ!
- 「こっち向いてよ!」と呼び鈴代わりにガリガリ!
一番最後の理由については、深く納得しています。テレビを観ていると、可能な限りの大音量で「ガリガリガリガリガリガリ…!」とやられてしまうので………。
それはさておき、猫の爪って伸びるのが早いですよね。頻繁に爪とぎをしてくれると、爪切りの間隔を延ばす事が出来るそう。お世話の手間を少しでも軽くする為にも、積極的に爪とぎしてもらいましょう。
猫に爪とぎを覚えさせるには?
よく耳にするのは、猫の手(要するに前足)を持って、段ボールや爪とぎグッズをガリガリする…というもの。やがて「爪とぎってこうやるんだ!段ボール(や爪とぎグッズ)ならやって良いんだ!」って猫が認識するんだそうです。
あと、自分でやっていても、飼い主さんが猫の手をもってさせた場合でも、爪とぎをちゃんと出来たら、その度に褒める!そうしていくうちに、ちゃんと覚えてくれますよ(逆に褒めてもらいたくてガリガリするようになるかも…)やっぱり猫も褒められると嬉しいので、「出来なかった事を叱られる」より「出来た事を褒めてもらえる」方が最高に嬉しい!という事です。
ただ、ここまで書いておいてなんですが、爪とぎ自体は猫の習性なので、教えるというよりも「勝手にやってる」事の方が多い気がします。爪とぎ自体を覚えさせるよりも、爪とぎを「してはいけない場所」を覚えさせる方が100倍難しいです………。
もっと自発的に爪とぎをしてもらいたい!どうしたらいい?
「猫にとっての生活動線上に爪とぎグッズを置いておく」と、いつも通っている道に爪とぎグッズがあるので、その気になりやすいみたいです。これは「手の届く範囲にリモコンがあればテレビをつける機会が増える」事と同じ。同じ原理でやってみると、爪とぎの頻度も増えるかもしれません。
どうしよう!決めた場所で爪とぎを覚えてくれない…
最初は飼い主さんが爪とぎの場所まで誘導する事になるかと思います。もし、ちょっとでも、その場所で「…カリ、…」って出来たら、即座に褒めましょう!おそらく最初は「なんで褒められたんだ?」ってなりますが、回数を重ねるうちに理解してくれます。
回数を重ねるとどうなるのか。最初は認識しませんが、
- 「爪とぎした事を褒められた?」
- 「やっぱり、褒めて貰えた?」
- 「今度もここで爪とぎする!」
という風に、猫は意識するようです。これで意識の問題はクリアされました。
さて、次は具体的な行動を起こしてみましょう。猫を決めた場所まで誘導します。その前に、ちょっとだけ猫の視点になってみましょうか。
猫にとって不可解なのは、人間の言う「やって良い場所」と「やってはいけない場所」があるという事。要するに、「爪とぎなんてどこでやっても良いだろ?」。駄目な理由が分からないので、爪とぎしたいなと思ったら、そこが爪とぎ場所になります。
でもそれだと飼い主さんが困りますよね。ではどの様に対応すれば良いのでしょうか。
まず、猫の生活を観察してみましょう。どこでも爪とぎをする…というよりは、「ここで爪とぎしたい」と部屋の隅っこや、爪とぎしたいアイテム(カーテンとか)に近寄って行ってませんか?そういう場所に爪とぎを設置すると、徐々に「ここが爪とぎの為の場所」へと変わっていくでしょう。慣れてきたら、飼い主さんが爪とぎグッズを決めた場所へ移動させていくと、案外、「ごまかされてくれます」。
猫は言語を深く理解する事は出来ません。なので、しつけというのは非常に難しいですね。このやり方は「場所の理解」はしていなくても、結果には繋がるやり方です。もしお困りでしたらお試し下さい。
やっぱり無理!爪とぎの場所を覚えてくれない…
とはいえ、何度やっても決めた場所でしてくれない…という事も場合によってはあるでしょう。
そんな時には、場所を変えてみるのも有効かもしれません。例えば、部屋の隅。どこでも一緒かと思いきや、「出入り口付近より奥の場所の方がお好み」とか。猫の好みにフィットする場所で爪とぎをさせてあげられるように場所を変えるのです。
飼い主さんとしては、「どうしてもここでして欲しいな…。」という時もあるかもしれませんが、猫が爪とぎを出来ず、いろんな場所でやってしまう事を思えば、猫の為に場所を譲る事も考えなくてはなりません。飼い主さんの精神衛生上、その方が良い事もあるからです。
飼い主さん側の「完全な問題解決」にはなっていませんが、生き物と一緒に生活するって、そういう事なんだな~って思う事も、ある種の解決じゃないかと思います。
プリューシュ(ラグドール)の場合は?
プリューシュの場合は「ケージの中に爪とぎを置いておきました」。すると、自分からガリガリしにいくではありませんか!これには助かりました。
「ケージ内に爪とぎを置く」というのは非常に有効な手段だったようで、手持ち無沙汰になった時、ちょっと気が向いた時にガリガリしています。ケージ内でいる時に「ガリガリ出来る」というのはプリューシュにとって息抜きになったのです。ケージ内では広さが限られていますが、「プリューシュがケージの中で出来る事が一つでもある」のがプラスに働いたのでした。
しかし、やがて月齢を重ねていく内に問題が発生しました。ケージの中でガリガリするにはプリューシュが大きくなってしまい、狭過ぎるのです。それで、ケージの壁側に設置出来るnecocoの「つめみがきホルダー」を購入。壁面設置により、身体を伸ばしながらガリガリ出来るので満足している様でした。場所の移動をしてしまったので、爪とぎをしてくれないかと不安になりましたが、問題無く爪とぎしてくれているので安心しています。
壁面設置した事により、別の問題が発生しました。非常に満足していた壁面設置でしたが、プリューシュが爪とぎを上から引き裂き、「裂けるチーズ状態」にして遊ぶ事が増えたのです。爪とぎの消耗が早くなりました。その点は少し気掛かりですが、本人が気に入っている事と掃除が楽になったので、取り敢えずはこのままでやっていこうと思います。
数ある爪とぎグッズからベストを探せ!
爪とぎグッズは沢山の種類がありますが、「猫の好み」というのはあるみたい。なんでも良いという訳では無いですが、これはもうやってみるまで何が良いか分からないのです。どんな物があるのか、また、選ぶ時のコツも含めご紹介します。
爪とぎグッズの素材は何がある?「段ボール」か「麻紐」か
爪とぎグッズの素材は主に「段ボール」と「麻紐」です。一番最初に手に取りやすいのは、やっぱり「段ボール」ではないでしょうか。お安いですので、購入しやすいかと思います。多くの猫から絶賛されている素材でもありますし、まずは一度、段ボールの爪とぎを使ってみると良いかと思います。
さて、もう一つの素材として使われているのが「麻紐」です。段ボールでは興味を示さない猫が、麻紐だと喜んで爪とぎをするそう。あまり段ボールに興味を持たない…そんな猫には是非試してみましょう。
段ボールの爪とぎグッズは「粗目」か「細目」か?
爪とぎグッズでも、「粗目・細目」がありますが、爪が強くて力のあるタイプの猫では、「細目なんてガリガリした気になんないよ!」…と、直ぐに飽きてしまう事もある様です。可能であれば両方試してみるのも良いかもしれません。
段ボールの爪とぎ(板のタイプ)では「幅」が大事!
板状になっている段ボールの爪とぎでは、猫の大きさに気を付けましょう。身体の大きい猫に一枚だけでは狭そうではありませんか?やっぱり気兼ねなく「ガリガリ」出来る方が気分が良さそうです。商品によってはワイドタイプも販売されているので、一番「ガリガリしやすいサイズ」の物を見付けてあげて下さい。
「床に直置きタイプ」が良いのか、それとも「スタンディングタイプ」か
爪とぎグッズについては角度の問題もあります。壁面などに立てられるタイプもありますが、床に直置きタイプよりそっちの方が身体がのびのびして好きな猫もいるかも。お値段的には直置きタイプの方がお手頃の物が多いので、まず直置きで様子を見てみると良いと思います(問題無ければそのままで………)
爪とぎグッズの形状とは?「これぞ猫らしさ!の平板」「丸まって可愛い!サークル型」「おしゃれなベッド」
どこでも手に入れやすいのは「平板タイプ」。ホームセンターなどでも販売しています。猫を飼っている方のお家で一番見掛けた事があるのがこちら。お値段が一番お安く手に入るので、コスパ重視なら「平板タイプ」が良いかと。ガリガリした時に本体のみでは動いてしまうので、動かない様に工夫をするか、専用の商品を購入しましょう。
「サークル型」は猫が丸まって入っている写真などが多数挙げられているので有名かもしれません。お値段は中くらい。猫のサイズによって価格が上がっていきます。購入時には「猫のサイズ」にご注意を!直ぐに大きくなってしまう猫種にSサイズはやめておいた方が…。あっという間に中に入れない大きさになってしまいます(体験談)
「おしゃれなベッド」とは、カリカリーナの事。長毛種がこちらに乗っている姿は優美な感じがして凄く見栄えがしますね♪お部屋でまったり過ごすのが好きな猫に向いているかと思います。お値段は高めではありますが、お部屋の美観を損ないたくない…という飼い主さんのニーズに応えた商品。
他にも箱型などもあります。色んな形状の商品がありますので、ネットで色々調べてみると楽しいかと。こういう物を調べたり買ってみたりっていうのは飼い主さんのお楽しみですよね。
以上、猫の爪とぎに関してでした。