猫の足裏をご覧下さい。足の指と指の間から肉球に覆い被さるように毛が伸びてきていませんか?今回はこの足裏の毛に焦点を当てて、書き記したいと思います。
猫の肉球周りの毛は切るべきか否か?
この「毛」ですが、このまま放置していい毛なのでしょうか。「肉球周りの毛を切るのか・切らないのか?」について、意見が分かれる様ですが、結論から申し上げますと「切った方が良い!」です。
プリューシュ「…そうなんだ!」
何故、肉球周りの毛を切った方が良いのかというと、「毛が伸びていると運動能力が下がるから」。肉球がブレーキの役割を果たしているので、毛が被ってしまうとブレーキが利かない状態になります。そうなると、フローリングでは滑って身体を変に捻ってしまいますし、階段から落ちてしまったりとケガや事故の元に…。毛を切るだけで事故防止出来るなら、これほど簡単な予防策はありません。
肉球周りの毛が伸び過ぎているとどうなる?
実際、我が家のプリューシュも長毛種らしくフサフサと毛が伸びてきました。すると、ただでさえラグドールは運動音痴なのに、さらに「どんくさい猫」へと超進化。フローリングを曲がって走る時には高速スピンしてしまうのですが、「ズルゥ…ッ!」という場面が多い…(絶対今の動き予測してなかったでしょ!)こ、これは………。
プリューシュ「………どんくさいって言ったな~…。」
伸びた毛をカットする度にジャンプ力やブレーキ性能が戻ったので、毛を切るかどうか迷うまでもなく「切った方が良い!」という結論に至りました。
短毛種であれば、長毛種ほど伸びないとされていますが、いずれにせよ、「どうもブレーキの利いていない動きをしているな…?」と思った時にはカットした方が良さそうです。
伸び過ぎた毛は(第三者から見て)どう受け止められているか
まず、あなたに質問をしたいと思います。
「肉球周りの毛が伸びている状態の猫を見て、あなたならどの様に感じますか?」
この質問は、言い換えると「あなたとあなたの猫は(第三者に)どう見られていますか?」となります。
ケアするべき所をしていないと感じたなら、あなたはカットをする必要があります。何とも思わないという事であれば、(猫にとっては必要でも)飼い主としては必要無いとお考えでしょう。先程の質問はそういう必要性を感じる為のものです。あなたの答えはどんな答えだったでしょうか。
少し想像してみましょう。伸び過ぎた毛を「ボーボー」状態で放置していたら、他の方はどう感じるでしょうか。ニッコリ笑っていても「なんてだらしのない飼い主さんなんだ!」って思っているかも…。他者の猫を細かな所まで見ている方は多いのですが、「考えを口に出して本人に伝えてくれる人」というのはとても少ないものです。
猫の為にケアをする事も大事ですが、飼い主さんにとって「対外的に必要な事」だと感じて頂けたらと思います。
カット作業をするのに適したタイミング
肉球周りの毛をカットするのに最適なタイミングは、一も二も無く「猫の熟睡時」ですね。やっぱり猫は足裏を触られるのを嫌がりますし、少しでも暴れられると危ないですから、熟睡している時が良いでしょう。よほど穏やかな、辛抱強い猫なら我慢もしてくれるそうですが、多分、大多数の猫は違うと思います…。
毛を切るのはどうやってするのか
ここではハサミを使った毛の切り方をご説明したいと思います。
まず、眠り込んでいる猫の足裏を飼い主さん側に向けましょう(この段階でむずがる様ならやめた方が無難です)そして、下にティッシュペーパーを敷いておきましょう。こうすると、切った毛の後処理が楽なのでお薦めです。
時間に余裕があれば、ハサミを手で握って体温で温めます。これは何故かというと、ハサミがいきなり肉球に当たったら冷たくてかわいそうだから。「ヒヤリ…!」として吃驚するだろうし、不快に感じるかもしれません。これぐらいは相手に対する気遣いかな~と思ってしています。
ではいよいよ、毛を切る作業に移ります。肉球に被さっている毛を見定めて、素早く、確実にカットしていきます。
時には角度を変えながら、ハサミを細かく動かして切っていきましょう。ある程度切ったら、足を軽く曲げてみて下さい。ピョコンと飛び出た毛があれば、そこもカットすると良いです。例えば…、
こんな風に足をのばしてみると、毛が立つので切りやすくなります。角度の調整をしながらカットすると切りにくい毛が切りやすくなりますよ。最初は怖くて手が震える事もあるかもしれませんが、回数を重ねていく内に出来る様になっていくので大丈夫。
「一本出来れば、次も…。」という心理になりがちですが、起きてしまいそうな兆候が見られた時には直ぐやめる。寝ている時に嫌な思いをし過ぎると、猫も緊張してなかなか熟睡してくれなくなります…。でも、これを心掛ければ、また直ぐに次の機会が巡ってくるかと。
飼い主さんは何かと大変ですが、頑張っていきましょう!
プリューシュ「宜しくお願いします!」
他のやり方として、ネットに入れて足だけ出して切るという方法があります。袋に入れる・布に包まれると大人しくなるタイプの猫には効果的な方法です。
子猫、代謝が良くて毛が伸びまくる問題とその対策法
これねぇ…、本当に溜息つきたくなる時期もありました(笑)本当に、気が付いたら「フサフサ」、或いは「ドフサ」になってるんですよ…。子猫の時期は代謝が早いとはいえ、こんな所の毛まで伸びるのが早いのか!
「この前、爪切りしたとこなのに今度はムダ毛か…!(ワナワナ)」
「猫が熟睡するのを待つ」→「悪戦苦闘して爪切り」→「ムダ毛カット」→「猫が熟睡するのを待つ」…の無限ループですよ…。あっという間に時間が過ぎる!
爪切りか毛のカット、どちらを優先するかというと、やはり爪切りになってしまいます。でも、そうやって先延ばししているとどんどん毛は伸びていく…。
なかなか眠ってくれないけど、どうしたら毛を切る事が出来る?
とにかく、出来る限りたくさん遊んで「熟睡のタイミング」を増やしましょう。遊んでいる時は上下運動も意識して取り入れると良いです。眠りさえすればこちらのものよ………。
肉球周りの毛は何でカットすると良いのか?
肉球周りの毛は「ハサミ」か「バリカン」のどちらかで切る事になります。ハサミも売られていますが、(可能なら)バリカンが良いとされています。手軽で安全に切る事が出来るからだそうです。
人間が使う顔用の電動シェーバー(例:パナソニック フェリエ)を使う方もいらっしゃいます。取り回しがしやすいのでそういった点では便利かと。ただし、猫用ではないので切れ味はあんまりなんだそうです。
電動バリカンは魅力的、でも…?
ただ、個人的にはバリカンを使う事に抵抗があったので、ハサミで切っています。安全上の配慮はされていると思いますが、「ひょっとしたら、バリカンでは肉球そのものまで切ってしまうかも?」と不安になってしまって。
あと、それ以前の問題もあります。それは「音」です。
プリューシュが眠っている時にしか毛を切る事が出来ません。寝ていても、バリカンの作動音がしてしまうと音で起きてしまうのですよ…(確かに作動音が少ないものもありますが、やはりそういった性能の良いものはお値段も高いですので、ちょっと厳しいな…という問題もあります)
「ハサミより高い!」とはいえ、憧れの電動バリカン
上記の理由により、我が家ではハサミで対応しているのですが、やっぱりバリカンは憧れますよね~。凄く簡単そうだし、プロ(?)っぽいんだもん…。
興味の赴くままにバリカンについて少し調べてみました。どうやら、バリカンに関しては「アタッチメントの数・コードレスかどうか・音の大きさ」で性能が決まる様です。当然、金額が高くなればなる程、性能が良くなっていく………。
…う~~~~ん。どうしようかな~…。
悩ましいのは、今の所、「ハサミだけでどうにかなってる」ので、わざわざ買わなくても…という感じです。現実的に考えて、バリカン一個買うのにハサミが何本買えるのか?っていう話。
…う~~~ん、う~~~ん、どうしよう~………。
プリューシュが成長して、もう少し辛抱強い猫に成長したら考えようかな…(←そんな日が来るの?)
後日談:肉球周りの毛のカットに猫用電動バリカンを購入した!
プリューシュが成長し、「寝ていても起きやすくなってしまった」ので、毛のカットが難しくなりました…。あぁ~…、寝ていてくれたら直ぐすむのに!
「音」の懸念はあったものの、意を決して猫用電動バリカン「ドギーマン ホームバーバー エキスパートスタイル コンパクト」を購入。1歳3ヶ月になったプリューシュは以前よりも多少(…本当に多少ですが)じっと我慢が出来る様になったので、電動バリカンでも毛を切る事が出来る様になりました。
今の所、皮膚を傷付ける事もなく、無駄毛はゴッソリと(!)カット出来ているのでお勧めします。
毛玉の絡まりと毛玉ケア対策(ブラッシング・猫用電動バリカン)について
肉球周りの毛をカットするアイテムの購入ポイント
もし、これから猫を飼われる方は、
- 猫の性格(暴れやすいか・我慢出来るかどうかなど)
- 飼い主さんが使うのに使いやすいアイテム
- 金銭的に飼い主さんの負担にならないかどうか
こういった点を考えてみて頂けたらと思います。おそらく、この3点について考えていくと「バリカンにするかハサミにするか」の結論が出るでしょう。それから、それぞれの道具について探していっていただけたらと思います。
今後、新しい道具を使ってみた際など、順次追記していきたいと思います。
最後に
猫のお世話は大変ですが、お世話をさぼると健康に支障が出てしまいます。「肉球周りの毛が原因でケガなんて…。」…そう、たったそれだけで足を捻って骨折したりするんですよね(そして治療費が馬鹿みたいに高い!)
ご面倒かとは思いますが、どうか一手間掛けて頂いて、安心・安全な生活を送って頂ければと思います。