我が家のプリューシュは抱っこが好きではありません。ある時、ネットで調べ物をしていたら、抱っこトレーニングというものがある事を知りました。そのうちの一つに、「抱っこをしたままで窓辺に連れて行き、外の景色を見せると良い」とあったのです。もしかしたら、抱っこ好きになってくれるかもしれない…。
そう考えて、子猫時代からやってきたものの、本人は全然、興味無し!(笑)「どうでもいいから下ろせよ!」と言わんがばかりにむずかり出す…(ラグドールは抱っこ好きとよく言われますが、あれってデマなんじゃ…?個体差によるとはいえ、そんなに言うほどかなぁ…。)
抱っこはともかく、外の景色にまで興味が無いとは…。
そんな訳で、窓辺にもあまり近寄らない日々が続いていました。ですが、そんな日々に転機が訪れます。
初めての出会い
2019年7月2日、お昼の12時32分。出会いは唐突に始まりました。プリューシュが急にソワソワし出して、窓辺に近寄って何かを見ています。様子がちょっとおかしいので、一体何なんだと思ったら…、
猫でした。
お互い威嚇するでも何でもなく、近寄って、黙って見つめ合っています。窓ガラスに当たるか当たらないか位まで近寄って、静かにお互いを観察していました。
ゆったりと見つめ合っているので、良いチャンス!と思って、写真を撮りました。この時、逃げるかもしれない…と思ったのですが、全く動じずにこちらを見ています。
野良猫…、にしては身なり(?)が綺麗で、細身ではあるもののガリガリという訳でもなさそうでした。もしかしたら、外飼いされている飼い猫なのかも…。
プリューシュとは違う毛色、緑の瞳、何故か全然汚れてはいない、白い毛のふわふわ。思わず、私も見つめてしまいました。私(人間)が近寄っても怖がりません。どうやら、外を歩く事には慣れているようです。
少し時間が経ち、その猫はゆっくりと視線を外して去っていきました。
プリューシュ、様子がおかしくなる
ここまでなら、単に「飼い猫が野良猫に初めてであっただけ」。それがまぁ、ここからが問題(?)なんですよねぇ~…。
- 窓辺に近寄る回数が格段に増える
- カーテンを除けて自分で外を確認する様になった
- 妙に外の様子(音など)を気にするようになった
- 日中、ケージから出たがる
…まさか、これって、
………………恋?
飼い主達に芽生える、親心
上記の症状が見られ、「もしや、プリューシュは恋煩い(こいわずらい)なんじゃ…!?」という疑念が湧いてから、私達は頭おかしくなりました(笑)いやぁ、もう、「まさか息子に彼女が!?」って状態なんです。キャッキャウフフしちゃって…。おかしいですよね~。
こちらは室内飼いが絶対条件のラグドールを飼っているので、あの猫とは(窓越し以外では)絶対に会わない訳ですから、ある意味もう運命は決まっている訳なんですが…。
私達「ああぁ~、今日も窓際に行ってる…。たまこちゃん(仮名)、プリューシュの為に来てくれないだろうか…。」
とかとか、考えてしまうのですよ!馬鹿ですよね~。
でも、しょうがない、しょうがないんです。だって、健気な程に窓際チェックしてて、飼い主としてはもう感情が突っ走っちゃうというか…。
プリューシュのこの背中見てたら、
…見てたら、
「頑張れ~!」っていう気分に(笑)親(=飼い主)としては、応援するしかなくなっちゃうよ!
また会えるといいね。
最後に
あれから数日経ち、昼間にご近所をお散歩しているたまこちゃんを見かけました。やはり、この近辺に住んでいるみたいです。プリューシュの方は相変わらず窓際チェックを続けていて、健気です。私達はというと、プリューシュを通して、もう遠くなってしまった青春を思い起こす日々なのでした。
猫との生活が始まり、楽しい事もあれば嫌な事もありました。正直、「猫の飼育って大変だなぁ。ここまでやってあげないと駄目なのか…。」と思う事も。
でも、だからといって、私達が猫に対して何かを与えるだけではありません。我が家のプリューシュは、私達にとても新鮮な気持ちを贈ってくれたのでした。